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■堕ちた天使の舞う夜に:長良川広久さん作

作者あとがき

《イメージCV》※敬称略
セルヒオ・カレス……檜山修之

アンジェリカ・ジョンストン(エンジェル)……篠原恵美
メアリー・バーネット・ジョンストン(ミジィ)……野田順子
エレーヌ・ケルブラン……井上喜久子
ジェニファー・リン……榊原良子
熊岡力矢……郷里大輔

大守北斗……辻谷耕史


 それぞれの声優さんがどのような役を演じてこられたかは、お名前で検索をかけてみて下さい。
 大ベテランの方ばかりなので、とても書ききれないです。

※ ※ ※

 執筆期間10ヶ月。うち、まともに執筆してなかった期間6ヶ月(死)。
 これまで僕が書いてきた中で最も分量の多い本作、ようやくのことで完結に至りました。
 本来ならTGUの終了(2003年10月)までに書き上げるつもりだった本作ですが、筆者の怠慢(某ゲームを200時間以上もプレイ)のため、延びに延びまくってしまいました。
 自分で振り返ってみても、前半と後半では少し文体が変わってしまっているような気がします。

執筆までの経緯
 かなり昔のことで、既に読者のみなさんから忘れ去られている可能性もあるので、念のため。
 本作はTGUの公式リアクション『天使の銃』シリーズ(担当:三笠多紀マスター、全5話)を元に僕の独自設定を付け加え、原作ではシングルだったシナリオに大守北斗という第二の主人公を迎えて再構成したものです。
 そしてその『天使の銃』のアイディア(シナリオ原案)を、東スポ6号&7号の「調査依頼掲示板」に投稿したのが僕なのです。
 本作の時間軸が2003年の3月〜4月に設定されているのは、ゲーム上でリアクションが初公開された第9ターン〜第14ターン(事実上の第0話である「LWRの在庫リスト」を含む)の時期に合わせたためです。

《天使の銃》と《悪魔の銃》の元ネタ
 ごく少数の方(まじまさん他1〜2名)には既に明かしていますが、最初は《天使の銃》と《悪魔の銃》が別々に存在するのだと思わせておいて実は……という展開には、明確な元ネタがあります。
 ナムコの3D武器格闘ゲーム『ソウルエッジ』シリーズ(現在は第3作『ソウルキャリバー2』がPS2/GC/Xboxで発売中)です。
 このシリーズにおいてストーリーの中核を成すのは、タイトルにもなっている意志を持つ邪剣「ソウルエッジ」。
 持ち主の身体を乗っ取っては殺戮を繰り返し、犠牲者の魂を取り込んで力を増していくという呪われた剣です。
 この剣を巡って各キャラクターが冒険と戦いを繰り広げるというのが大まかな流れになるわけですが、注目すべきはその内容です。
 ヨーロッパでは破壊の邪剣として恐れられているソウルエッジですが、その噂がシルクロードを越えてアジア方面へと伝わるうちに、いつしかその内容は「無敵の力をもたらす救国の剣」というものに変質していきます。
 登場人物の中には、その間違った噂に踊らされてソウルエッジを求める旅に出てしまう者もいるのです。
 そういったストーリーラインを参考にしつつ、そのまま剣では面白くないので銃に切り替え(マイキャラ・セルヒオがシューター系だったためでもあります)、「調査依頼掲示板」への投稿の際には《天使の銃》と《悪魔の銃》の噂を併記し、私信として「参考資料:『ソウルエッジ』シリーズ」と書き添えてハガキを送りました。
 そこから三笠多紀さんが公式リアクションを執筆し、さらにそれを僕がふくらませて『堕ちた天使の舞う夜に』が出来上がったというわけです。
 6章のラストで悪魔が「人の形をした炎」に変身しますが、そのビジュアルイメージも『ソウルキャリバー』『同2』の最終ボスである邪剣の精神体・インフェルノから取っています。

作中に登場するのが実銃であることについて
『TGシリーズ』という作品それ自体、剣や銃、拳に魔法に超能力まで飛び交う「最初っからアンリアル」な現代伝奇バトルものなのですが、本作ではあえて実際に存在する銃を多数登場させることで、なるべくガンアクションとしてのリアリティを維持できるよう工夫しました。
 話を派手にするため、ときどきは意識的に嘘をついていますが(主に弾丸の威力や命中精度の面で)、《悪魔の銃》以外の銃はすべて実銃を使用しています。
 ゲーム中での区分や威力も考えつつ各人の使う銃を設定していくのは(アナコンダは「専用マグナム+カスタムパーツ」というように)、悩みながらも楽しい作業でした。
 ちなみにそれぞれの好みも、セルヒオは米軍制式/米メーカー系、北斗はオーストリア/ドイツ系(グロック17とステアーSSGはまじまさんご指定)、エンジェルは南欧や中東系(ジェリコ941はイスラエル、ベネリM3はイタリア)と、かぶらないように設定しています。無駄なこだわりです(笑)。

スペシャルサンクス
 まじま様
 三笠多紀様
 天瀬たつき様(当初は「Voice」に掲載していましたので)

 そして、セルヒオとエレーヌに、TGUに関わったすべてのPC/PLの皆様

 ――本当にありがとうございました!


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